3年ぶりに迎えた富士山ステージ。
去年リタイアしてこのステージを走れなかった僕は、チームカーでゴール地点の5合目へ向かう途中、車を降りて徒歩で上ったのが懐かしい。
スタート地点から6kmほど下り、富士スピードウェイの入り口ゲート前からリアルスタート。
最初は富士スピードウェイ外周道路を2周回する。
ここは道幅も狭く、アップダウンがあるので、増田さんを万全の状態で富士山の麓まで連れていくためにはここでのポジショニングが重要になる。
その為皆んなでスタート地点ではほぼ最前列に並び、アベタカさんのシクロクロスばりのスタートダッシュと共に集団先頭確保する。
キナンがコントロールするとのことだったので、その後ろに陣取り、皆で協力しながらそのポジションを死守した。
周回を終え、先程下ってきた道を今度は上っていく。
各チーム、いい位置から上りたいという思惑は同じで、麓までの道のりはバチバチしたポジション争いが続いた。
僕もひたすらポジションをキープすることに努め、麓まで来たところで増田さんが先頭付近にいることを確認して、神々の戦いを見送った。
そこからはもう耐えて上りきるだけ。
残り10kmから1km間隔で立てられている残り距離看板の間が、それはそれは長く感じたものだ。
急勾配の区間では道幅を一杯に使って蛇行し、脚への負担を減らしつつリズムを崩さないように上った。
もっとゆっくり上っても良かったが、そこそこのペースを維持したのは、ゆっくり上ろうとすると脚の回転数が落ちて重く感じてしまうので、適度に早めのテンポを刻めた方が楽に感じたからだ。
ただ上るだけでもシンドイ。
空気も薄くなってきてそりゃ顔だって歪むさ。
笑っているわけでは無い。
顔を歪めながらも無事に上りきり、明日のステージへと繋げた。
ゴール付近で、増田さんが4位に入ったと知らせを聞いて安心もした。
強い。
ピットエリアに戻ると、もう既に疲れを感じさせない表情でクールダウンをしている増田さんがいた。
やっぱり強い。
今日はよく晴れて、富士山の頂きもくっきり見えた。
今年は自転車でここまで来れた。
さぁ、明日を乗り切って東京を目指そうじゃあないか!
それではまた。