延期されていた地元レース、宇都宮ラウンドがついに開催。
今年は周辺の工事の都合上コースが変更され、ヘアピンコーナーが三つもあるヘビーなコースとなりました。
最近にしては気温は低めとなった今日だが、30度はあって蒸し暑く、例年のこのレースにはない「暑さ」という難易度の高さがありました。
今日のプランは陣さんのスプリント一本勝負。
個人的に三連覇が期待されていたレースではありましたが、陣さんの引退を聞いてから、このレースの勝利は陣さんにこそ獲って欲しいと思っていました。
でも、全てが計画通りにいくことなんて滅多にない。自転車レースなんて余計にそうだ。
特に今日はとても難しいレースになりました。
レースはスタート直後からアタック合戦が始まるが、コースの特性上長くは続かなかった。
数名の飛び出しを容認した直後から、ブリッツェンが集団先頭を固めてコントロールを開始。
20秒前後のタイム差を保って展開する。
コントロールしているとはいえ、ライバルチームとのポジション争いは常に行われる。
チームメイトと共に有利なポジションを他チームに譲らぬよう攻防が続きました。
中盤以降、BSの選手と愛三の選手が集団牽引に加わり、逃げとの差は周回を重ねる度に縮まっていく。
我々サイドとしても選手のコンディションのばらつきもあったため、この協調には助けられた。
しかし、最終局面を迎える手前、僕の後ろについていた陣さんから「ラスト厳しそう」と告げられる。しかし最後スプリントして欲しかったので、とりあえずこのまま(プラン通り)行きましょう!と僕は返す。
と同時に、万が一の事態も想定して僕自身も準備をしました。
いよいよラスト一周へ。
ここまで枚数を消費してしまっていて、第一コーナーの時点で西村さんが先頭に。
しかしここから怒涛の一本引きで西村さんが粘ってくれたおかげで、奥のヘアピンまでアベタカさんを温存できました。
コーナー立ち上がりからのアベタカさんの引きはプラン通り。
しかし僕の後ろには陣さんがいない。
しかしこの状況下で探して合流などできるわけもなく、枚数不足のままだが当初のプラン通りの並びで最後のヘアピンを抜ける。
立ち上がりから龍さんが引き、最終ターンへ。
コーナー手前でキナンの選手の飛び出しがあったが、龍さんが冷静にそれをチェック。
僕は3番手で最終コーナーを抜けた。
後ろからBSと愛三が迫ってくる。
最終コーナーからゴールまでは約350m。
正確には分からないが、おそらく残り250mを過ぎたあたりから龍さんの後ろからスプリント開始。
逆サイドにはBSのジャージが見えたが、張り合えている。
陣さんを発射できないことが悔しいが、他チームに勝利を譲る方がもっと悔しい。
ここは僕がやるしかない。
いつもよりゴールまでが長く感じたが、多分地元パワーで踏み切った。
(「坂本ですが?」タクシーを止めるシーンより)
同世代の選手たちと対決となった最終スプリント。
素晴らしいチームメイトと共に三度目の宇都宮クリテリウムの勝利を手にしました。
ゴール後、チームメイトと喜びを分かち合う瞬間が好きだ。
陣さんとも握手を交わす。
優勝インタビューは複雑な心境だった。
自身の三連覇はもちろん超うれしいのだが、今日勝たせるべき選手を勝たせられなかった心残りと。
また僕が陣さんの勝利を譲ってもらってしまったようにも思えた。
しかしピットに帰って皆と話すと、勝って良かったと心から思えた。
良かった。ありがとう。
と言ってもらえて安心した。
素敵なチームだなと思う。
(神に祈りを!「本好きの下克上」より)
正直に申しますと、今日の為のポーズの練習を怠っていました…
完全にアシストの意識で挑んでいたので、ゴールでしたポーズも、ポディウムでのポーズもなんの考えなしの即興である。アニメ見ておいてよかった。
しかし普通なのは嫌なのでなんとかやったつもりだ。
レース前、レース後と、沢山の応援や激励のコメントありがとうございました!
たとえ会場にいなくとも、応援してくださる皆様の思いが僕らを後押ししてくれています!
三連覇か。
引退後のあとがたりで良い思出話ができそうだ。
さて。明日も続く宇都宮ラウンド。
明日は宇都宮森林公園周辺の特設コースで行われます。
暑い中でのハードなレースになりそうですが、この勢いを止めないように頑張ります!
明日もモニタ越しにはなってしまいますが、応援をよろしくお願い致します!
それではまた。
P.S.先程チームのYouTubeチャンネルにて今日のレースのオンボード映像が公開されました!
臨場感溢れる映像をお楽しみください!