オノデライダー戦記

宇都宮ブリッツェン所属プロロードレーサー小野寺玲のブログ。いつまでも自分らしく輝きたい僕の日常や活動を発信していきます。

孤軍奮闘

 

今日はとても難しい1日だった。

 

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第2ステージの今日は宮ヶ瀬湖周辺道路を周回する108.5kmのレース。

 

イメージとしては緩く下って緩く上るコース。

上りは勾配はそれほどキツく無いのでスピード系クライムになる。

 

 

もちろん、増田さんの総合順位キープが最優先のプラン。

 

 

 

序盤のアタックチェックの流れで逃げに乗ってしまった僕は、プランには無い動きだったので、余裕を持って展開する。

 

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無線が無いので、最初の上り頂上で補給スタッフ経由で監督の指示を待つ。

 

逃げ集団には総合ジャンプアップを狙う選手が入っており、全体の統率は取れていないがペースは落ちなかった。

 

 

2回目の頂上で受けた指示は逃げ集団ステイ。

 

この時、意図せず頂上で先頭に出た僕は山岳賞一位通過をする。特に争いも無かったので。

しかしこれにより増田さんの山岳賞が確定したことを、同じ逃げ集団にいた入部さんに言われて気が付いたのだ。

 

 

それからまたもう一周してくると、僕に集団に戻れとの指示が出る。

 

3度目の頂上で脚を止め、集団に戻ることになった。

しばらく下り区間なので、脚を止めても惰性でそれなりにスピードが出る。

この時、集団とのタイム差は3分と伝えられていたが、待つ間はそれ以上に開いているようにも思えた。

 

下りが終わり、オギノパン付近で集団と合流。

集団先頭でコントロールするチームメイトと共にコントロールを開始する。

 

しかし、集団に戻ってから聞いたタイム差は4分後半。

いつの間にそんなに開いたのか。

 

少し危うさを感じ、コントロールペースを上げようという最中、トンネル内で先頭から2番目のチームメイトが落車。

それに僕も巻き込まれてしまう。

 

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幸い軽傷で済んだので、すぐに集団復帰をして先頭に戻るが、変速機の不具合が生じてしまい、バイク交換をすることに。

 

また最後尾まで戻ってバイク交換…

 

三度、先頭に復帰してコントロールを開始。

 

 

しかし、不思議なことにこの時点でタイム差は5分以上まで開いており、かなり際どい展開になっていた。

 

ここからは他の総合に関わるチームも巻き込んで集団をペースアップ。

 

僕もここまででかなり無駄に脚を浪費することになったが、これはまずいと懸命にローテーションに加わりペースを上げる。

 

増田さんには出来れば最終局面まで残って欲しいと言われたが、チームメイトも消耗している中、ローテに加わりタイム差を縮める為の走りを強いられている状況下で、流石に脚が持つ自信が無かった。

 

 

それから懸命のコントロールが続き、最終周回に入る手前まででその差を3分まで取り返す。

 

しかしその上りで総合勢によるアタックがかかり、僕はそれに対応できず遅れ、それ以上の仕事ができなくなった。

 

 

増田さんをはじめとする総合上位選手を含む集団は、最後まで逃げを捕らえる事はなかったが、1分35秒差でゴールした事で増田さんの総合順位に変動は無かった。

 

 

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スカスカの身体でゴールして、その知らせを聞いて一先ず安心しました。

 

自分の成績では無く、リーダーチームとしてエースの総合順位を死守する為の走りというのは、なかなかにハードである。

 

もちろん、一番ハードなのはエースの増田塾長なのだが、アシストもハードワークをこなせないとならない。

 

今回の逃げ集団に残っていたら、それなりに勝負もできたのかもしれないが、今日は僕の日じゃあない。

むしろ僕はアシストとして身を削る方が性分に合っているし。

 

それに今日みたいに逃げから意図的にドロップして集団を1人で待つという経験も、そうなかなかできるものじゃあない。

 

孤軍奮闘とは言ったが、これこそチーム競技であり、ロードレースなのだ。

 

 

 

ロードレースの色々な要素が詰まった、ハードで濃い1日となりました…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前述のとおりこの2日で砕け散るように走った僕ですが、明日の東京ステージを無事迎えることができます。

 

本来のTOJなら、東京へ向かう道中ではものすごい達成感と安心感を感じるものですが、3日というボリュームだとその感動もまた薄いもので。

 

でもやっぱり、東京ってのはいいですね。

高層ビル群を見るだけでなんだかすごく安心するんですよね。さすがは都会生まれ。

 

若いうちはこんな刺激的な街で暮らしたいものです。

 

 

 

 

 

 

明日もきっとハードワーク。

僕のオシゴトはまだまだ続きます。

 

さぁ、頑張るぞ。

 

 

 

 

 

それではまた。