ツアー・オブ・ジャパンも今日が最終日。
異例の3日間開催で、あっという間に感じる。
東京で迎える朝は、明け方にモスキートに邪魔されて半ギレだ。
最終日の東京ステージは7kmを16周回する112kmのフラットレース。
このコースは変更が無く、馴染みのあるコースだ。
今日の午前中は良く晴れて、気温も高め。
しかし、そこまで苦しむ暑さでは無かったのは幸い。
バナナ需要は最近高い。
今日の我々の目標はただ一つ。
増田塾長の総合リーダーの死守。
僕の今日のバイクは新型リアクト。今大会がデビュー戦となった。
オノデライダーヘルメット(LAZER BULLET2.0AF)と相まって、スプリント態勢とも取れる気合いの入った装備だが、これは全て僕の好みであり、今日の大切な仕事をこなす為の最適解でもあるからだ。
僕のスプリント勝負は今日はお預け。
僕の勝負を期待する声もあったが、優先すべきは塾長のタイム死守。ゴメンナサイ。
それがアシストとして挑んだこのTOJでの僕の仕事。
リーダージャージを2枚持って、全員で最終ステージのスタートに立てたことがまず嬉しい。
この写真、何気ないワンシーンだが、みんなでゴールのその先を見据えているようにも見えたり。
スタートからは色々な思惑を持つ選手たちによるアタック合戦が続く。
我々は展開が不利になるような、行かせたくないチームや選手に絞りながらチェックを徹底。
かなりの回数のアタックが行われ、我々もアシストの4人で立ち替わりながら対応していく。
何人か飛び出した後、集団先頭でコントロールする姿勢を見せても、それでもまだ続くアタック…
流石にシンドイぞ。
詳しくは覚えていないが、レースの半分かそれ以上はアタック合戦が続いていたのではないだろうか。
ようやく落ち着き始めた集団を塾長の指示でコントロールを開始する。
平坦ステージでずっとコントロールに加わるのは僕はあまり経験のないシチュエーションだ。
なぜなら、このようなフラットステージの時は僕のスプリントの為にチームメイトが牽いてくれることがほとんどだったから。
牽いてもらう経験があれば、牽き方にも多少なり心得はあるつもりだ。
しかし無線も無く人数も少なく、おまけにリーダーチームとしてリーダーを死守するという条件下で、現場で求められる判断力には長けていない。
それを補ってくれるのが増田さんや西村さんであり、そのおかげで僕は正常に機能していた。
我々の目的はあくまで増田さんのタイム差を失わないこと。
レース後半になっても、このステージでスプリント勝負したいチームが動きを見せなかったので、我々は逃げをいつでも捕らえられるタイム差を余裕を持って保ちつつ、落ち着いてコントロールに徹底していた。
この時の逃げには、増田さんのタイム差に影響する選手は入っていなかった為、我々は逃げを無理に捕らえる必要も無いのだ。
他チームが動き出したのは最終ラップに入る頃。
タイム差は50秒程だったと記憶している。
ここで今更出てきたか…
と思いつつも、僕らはここからは自由行動。
増田さんが集団にいることを確認し、西村さんと共に雪崩込みスプリント態勢へ。
すでに僕も西村さんも連日のオシゴトで脚もクタクタだったが、もがける脚があるならもがかないのはもったいない。という話をレース前に西村さんとしていた。
しかし、特に西村さんと協力してスプリントに挑むのでは無く、各自上手く立ち回って上位雪崩込みを目指すことにしていた。
このレースは20位以内が賞金圏内。
僕が9位に滑り込んだ。西村さんが11位。
仕事をこなしつつ、お小遣い稼ぎも達成した。
これにて今年のTOJが閉幕。
無事に我らが増田塾長は総合時間賞と山岳賞を獲得。
チームの目標は達成!
僕らの仕事が少なからずとも増田塾長の力になれたのはとても嬉しい。
今日に至るまでの増田塾の成果も実感できて、僕としてもかなり実りの多いレースだった。
中堅選手として、少しは役に立つ選手になれたような気がした。
そして今回のTOJは、今まで以上に「学び」が多いレースでした。
リーダーチームとしてリーダーを守る走り。
どのステージも自分の成績よりエースの為のベストの走りを追及して走る。
ロードレースの要素がこの3日間に凝縮されていた気がする。
3日間とは思えないくらい、様々なドラマがあり、苦労があり、喜びがあった。
チーム競技の魅力を堪能した3日間だったし、改めてこのチームにいて良かったと改めて思う。
素晴らしい仲間と共にレースを走れたことを嬉しく思います。
逆風の吹く中、レースを開催して下さりありがとうございます。
そしてモニター越しに応援して下さった皆様もありがとうございました!
またチームメイトと共に良いレースができるよう、トレーニングに励みたいと思います。
よーし!明日はミスド食べるぞ〜!
それではまた。