オノデライダー戦記

ヴィクトワール広島所属プロロードレーサー小野寺玲のブログ。いつまでも自分らしく輝きたい僕の日常や活動を発信していきます。

TOJ Stage.4 美濃

 

 

8日間のツアーも今日で折り返し。

4日目の今日はTOJでは数少ないスプリンターステージ。

 

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距離こそ期間中最長だが、全体的にフラットで破壊力のある上りが無いうえ、総合勢にとっては明日から始まる重要なステージに備えたいと思う人が多い。

それ故にこのステージでは総合に絡む争いが起こらない為、スプリンターチームが活躍する。毎回集団スプリントの展開になるコースだ。

 

 

 

チームは僕での勝負を選択。

 

実はこれまで出場したTOJでは翌日の飯田ステージにビビって回復に努めたいと言い張って、勝負しに行ったことがありません。

とにかく余計なことをせず安全に走り、余裕があればスプリント絡んでみます…くらいのアバウトな感じでしかこのステージを走ったことが無い。

 

 

 

こうしてUCI規格のレースでエースを任され、勝負に挑める機会はこの先そう多くない僕にとって、数少ない貴重なチャンスだった。

 

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誰1人欠けることなくここまで来れているのは心強い。


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美濃ステージは"うだつのあがる町並み"をスタートする。

 

 

 

スタートすると、プラン通りにチームから逃げに送り込む。

3人用意していたが、ここはやはりアベタカさんだった。


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なんとしても逃げに乗るという強い意志とその実行力は毎度のことながら凄いと感じる。


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逃げにメンバーを送り込んだ我々は集団前方で固まる。


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長い周回の中で絶え間なく続くポジション争いは、終始堀さんと晴飛がアシストに徹して動いてくれた。

 

最終局面に備えるフォンと僕、そして安全にゴールするのが大前提の谷さんはその後ろで守られて走る。

 

 

逃げとの差は一時は4分以上に開いたが、残り3周を切ったあたりから、スプリント展開に持ち込みたいチームを筆頭にペースアップ。

 

どんどんと差が詰まる。

この間に集団内もピリピリとし始め、各チームのポジション争いが激化する。

 

 

 

ラスト1周、僕はフォンの背中を見失わないようにニコイチで走り、はぐれることなく順調に残り距離をこなしていった。

 

しかし、残り6kmを切った最後の上りの入口でフォンがパンク…

 

目の前で空気の抜ける音を聞いた時は絶望した。

 

 

 

無線でフォンのパンクを知った監督から晴飛に僕のサポートの指示が入った。

 

頂上のトンネルを抜け、長い下り区間で晴飛と上手く合流でき、ラスト1kmの直線へはそこまでポジションを落とさず入ることができた。

 

直線に入ってからは集団の隊列には入れていなかったが、晴飛が懸命に粘ってくれた。

1kmある直線で1枚だと流石に距離が長く、晴飛のリードアウトからもまだ少し距離があった。


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なんとか掻い潜って前を目指したが、ここから圧倒的パワーでまくっていける脚を僕は持っていない。


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晴飛に連れて行ってもらったポジションからほとんど上がれず10位。

 

改めて自分がスプリンターじゃあ無いことを見せつけられたこと、チームメイトのアシストをモノにできなかったことが悔しかった。

 

 

 

 

 

 

少し長めの車移動を経て飯田に来た。

 

過去2回、ここで降りてる飯田。

去年は国内チームだけで尚且つ初日だったからどうにかなったもの。

 

今年は本来のレベルで疲労を抱えての飯田なので不安しかない。


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細谷マッサーのマッサージと、伊藤超短波ルコアランを用いて筋肉の回復を促進する。

 

できる限りのことをして備えて、出来る限りの走りをしたい。

 

 

 

 

あ…でも今日推しの子の放送日だし…見てから寝ても大丈夫かな…

 

 

 

それではまた。