オノデライダー戦記

宇都宮ブリッツェン所属プロロードレーサー小野寺玲のブログ。いつまでも自分らしく輝きたい僕の日常や活動を発信していきます。

レーパンが乾かない

 

 

今朝は風の音で目が覚めた…気がする。

 

昨日の段階で、予報を見て今日のレースは絶望的ではあったのだが、大会側から何も通達が無い以上準備して備えるしか無い。

 

外の雨風半端ないな…と窓の外の荒れ狂う景色を眺めながらレース前の朝食を手短に済ませた。

 

ホテルの出発時間になっても通達は無く、レース会場まで移動する。

 

 

会場までの道のりも、叩きつける雨や荒れる海、側溝から噴き出す土砂、滝のように流れる用水路…

 

雨風の激しさを物語る光景をいくつも見た。

その光景から目をさらすように目を閉じた…

 

 

 

 

スタート地点に着くや、関係者からの話でレースキャンセルの方向で進んでるとの声を聞いた。

 

その後間も無くして、今日のレースがキャンセルされたとの放送が入った。

 

チームピットに入る前だった我々はすぐに車を転回させて帰路へ。

 

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会場近くを流れる川も見事に茶色。

水位も高くなっているように見えた。

 

どうやら、コースの一部区間では道路を濁流が横切っていたそうな。

 

かなり入り組んだ狭い道を通すコースなので、こういった天候の際にはそのようなリスクが伴ってしまうのだろう。

 

 

 

 

レースキャンセルは残念ではあるが、こんなエクストリームな天候の中、まともなレースを走る自信が無かったのでホッとした。

 

 

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ホテルに帰った我々は、調整の為にローラーで汗を流す。

今回の遠征はローラーの上にいる時間が長い…

 

 

 

 

 

 

お昼は昨日と同じ道の駅たいじで。

 

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今日は鯨スタミナ丼を選んでみた。

これがなかなか美味い。

 

レースがあったら食べられなかったと思うと、これも巡り合わせかなと思ったり。

 

 

帰り道に立ち寄ったスーパーにあった地域案内図を見ていると「蛭子神社」という名前に目が留まる。

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作中では「日都神社」という名称が登場しますが、蛭子という文字を見て、これってサマータイムレンダに登場したヒルコ様の?と思わず興奮してしまいました。

エビスとも読みますがここはどちらなのでしょう?

 

場所は離島とはいえ同じ和歌山県だし、何かしら関連があるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

古座川ロードレースは無くなりましたが、明日からはツールド熊野です。

 

3日間続いていますが、今日と明日からの2日間は別レースなんです。

 

しかし今日の嵐の後です。

 

明日の札立峠が心配ですね…

狭く曲がりくねっている上に、ドライコンディションでも苔が生えていて、毎年のように何人かはそこで散る名所。過去に僕も散りました。

 

 

 

レースとはいえ、細心の注意を払って走行したいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの天候はだいぶ落ち着いてきました。

雨は弱くなり、風だけがまだ少し強い感じです。

雨風の強い地域は引き続き警戒を。

 

 

しかし湿度のせいでなかなかレーパンが乾かない…

 

 

それではまた。

6月になりました。

 

 

6月になりました。

恒例のステージレース連戦スケジュールです。

 

 

今は和歌山県。昨日から来ています。

 

TOJから宇都宮に帰って、中2日でやってきました。

 

 

 

今年は色々変えられたことが多くあって、チームの遠征の動き方も変わりました。

 

3台あるチームカーはそれぞれ別行動で、休憩場所や食事の場所も異なるため、前みたいに休憩ごとに他の車に乗る人とコミュニケーションを取ったりする、ほのぼのとした時間も無くなりました。

 

スムーズになるのは良いけれど、少し遠征の楽しみが減ってしまったなと感じたり。

 

 

 

それでも、今回の遠征ではどうしても譲れなかったのが昼食のお店。

 

ブリッツェンの熊野遠征では毎度お馴染みの海鮮定食屋さん。

ここの海鮮丼を食べないと始まらないんです。

 

なので僕がゴリ押しして恒例のお店に決定しました。

 

「花のいわや亭」

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これを食べることができれば熊野遠征は「完」

もう満足でございます←

 

 

 

 

 

 

 

こちらは昨日も今日も雨。

昨日は室内でローラーに乗って済ませたが、2日連続ローラーも嫌だったので今日は濡れながら外をみんなで走った。

 

 

しかし明日は今日の雨量の3倍くらいの"警報レベル"の予報が出ているのだが、本当にレースできるのだろうか…

 

 

 

 

昼は宿の近くの道の駅たいじへ。

ちなみに今年の宿は最終日の太地半島のコース沿いのホテル。

 

 

鯨焼肉定食!

 

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フォンも鯨は初めて食べる!と鯨料理に興味深々でした。

 

 

ハードなレースが続く中でも、美味しい物を食べれると嬉しいですよね。

 

 

 

 

 

それからこれは道の駅内の店で見つけたご当地パンっぽいやつ。「ヤキリンゴ」

 

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この後に立ち寄ったスーパーにも置いてあったから地元では親しまれているものなのだろう。

 

素朴で僕好みの味でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。明日は古座川ロードレース。

 

昨年は危険すぎる山岳コースで集団を震撼させたレースだが、今年はコースを一部変更して国際レース化したらしい。

 

ともあれ危険箇所は相変わらず健在のようで、そこに明日の大雨が加わったら一体どうなってしまうのか…

 

 

 

ただでさえ電波の入りにくい地域で、悪天候ともなれば、中継映像はほぼ無いと思った方が良いかもしれませんね…。

 

 

 

目標は無傷で生還です。

 

無事を祈ります。

 

 

 

それではまた。

TOJ Stage.8 東京

 

 

東京までたどり着いた。

 

6人全員で。

 

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ここへ至るまでの7ステージ、新しいチーム編成でチャレンジし続けて、チームメイトと共にとても濃い時間を過ごしてきた。

 

レースが始まる前は色々不安なこともあったけれど、今では安心感を感じられるようになった。

 

ステージレースはチームメイトと過ごす時間が長いから、それだけ親密にもなれるし、より連携も深まるように感じられる。

 

 

 

 

 

 

 

迎えた8日目の朝、僕は期間中最も緊張していた。
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集中したい時は濃いめのサングラスをかける。色々考えながら今日のレースへ向けて集中を高めていく。

 

 

東京ステージはほぼフラットの短い周回コース。

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コース幅も広く、毎年大集団スプリントが繰り広げられている。

 

 

 

 

 


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スタート前。今日の風向きなどを確認して話し合う。スプリントシーンではアベタカさんとは長くタッグを組んできた。

 

 

 

 

スタート。

逃げにメンバーを送り込みたかったが、しばらくしてできた4人の逃げには乗れず。


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全員で集団内での位置取りに徹してくれた。


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終始、位置取り争いは激しく続いたが、皆積極的に動いてくれてとても助けられた。


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こういう時はチームメイトと共に行動することが重要。

ポジショニングでも有利になるし、なにより精神的に安心できたりする。

 

無線で監督からのタイム差と激励を聞きながら、みんなと固まって周回を重ねる。

 

 

 

リーダーチームのコントロールで一定を保っていた逃げとの差も、ラスト一周になるとスプリントチームの動きであっという間に吸収され、大集団スプリントの展開になる。

 

 

ラスト一周は集団内では熾烈な位置取り争いが繰り広げられていた。

 

混戦で3人以上で固まってトレインを組めるチームはそういない。

我々もプランとしては4人のトレインを組む予定だったが、ラスト3km付近の落車などの影響もあり、プラン通りの動きにはできなかった。

すぐ真横で楽車があって、右脚に当たった時は危なかった…あと少し位置が違ったら巻き込まれたかもしれない。

 

混戦の中でも、僕は絶対にフォンの後ろだけは外さないようにしようと踏ん張り、それを確認したフォンは懸命に僕をリードアウトしてくれた。

 

最終コーナーの途中までにフォンは僕を3番手の位置まで引き上げてくれた。

 

BSトレインの後ろに付くことができた。

 

そこから窪木選手が発射したのを見て、僕もその後ろからスプリントを開始したが、その差は縮まらない。 

 

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そうこうしている間にも後ろから上がってきた岡本選手に捲られ、3位に沈む。


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僕としては、初めてこのステージでしっかり勝負できる位置でスプリントができたが、結果を残せなかった。

 

チームメイト達には今できる最善のアシストをしてもらったのに。

 

 

 

 

悔しいな…

スプリンターでは無いと言い続けてきた(本当にスプリンターでは無い)が、こういう時だけはピュアスプリンターでありたかったと思う。

 

 

 

 

 

 

期間中も各ステージで沢山の応援をして頂きましたが、今日は応援バスツアーもあり、たくさんの赤い応援がありました。


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沿道でどこよりも目立つブリッツェンの応援。

久々のこの光景に胸が熱くなりました。

 

 

応援に駆けつけてくれた皆様、期間中応援してくださった皆様、ありがとうございました!

 

応援バスツアーの帰りに同乗できなくてすみませんでした!!

 

 

 

 

 

これにて8日間のTOJが終了。

谷さんは総合11位でレースを終え、目標としていたUCIポイントを獲得。

 

ステージ優勝こそできなかったが、ポイント獲得の目標は達成できた。

 

僕自身、ステージレースでは初めて、各ステージで明確かつ責任感のある仕事を担い、何度か走ったTOJの中でも1番濃厚な8日間だったように思う。

 

お互いにリスペクトし合えて、仲のいいチームメイト達と共に走り、今年も良いチームだなと実感しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

シーズン中最長の8日間のツアーオブジャパンは終わりましたが、中2日で次のレースへの遠征が始まります。

ステージレース2連戦のこのハードスケジュールが今年から帰ってきた。

 

 

集中力を切らさず次も良いレースができるようにせねば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は明るいうちに宇都宮に帰れたので、10日も乗れなかった愛車に乗り、中禅寺湖までドライブへ出かけた。

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自然の静けさというのは、部屋の静けさとは種類が違う。

 

 

缶コーヒーを片手に湖をぼんやり眺めながら、辺りが暗くなるまでの時間をベンチに腰掛けて過ごす。

 

忙しいレース期間から解放されて、ゆっくりとした時間を1人で過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流石に疲れた。

この短い休息期間は回復に努めよう。

 

 

 

それではまた。

TOJ Stage.7 相模原

 

 

相模原ステージの朝は早い。

 

朝食は5時半からオープンと伝えられていた。

 

レース期間中、どのホテル(時にキャンプ場)でも朝食会場へは1番乗りしている僕だが、今朝も同様に1番乗り。

 

いつもオープン10分前くらいに行ってみて様子を伺い、準備してもらいながら(時に若干急かしながら)料理を取るのがほとんどだが、今回は万全の体制で用意が整っていた。

 

話によると、どうやらスポーツ団体の受け入れに慣れているようで、他の競技の人たちは予定時間よりかなり前に現れるのだとか。

 

なので僕は10分前に入ったのに

「皆さんは時間キッチリなんですね!」

とにこやかに言われたくらい。

 

30分前くらいには整っていたのだろうか…

 

 

気持ちいいくらいのプロの仕事を垣間見た今朝でした。

 

 

 

 

 

 

 

そんな今日の相模原ステージは100kmちょっとの短めのステージ。

 

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アップダウンはあるが、かなりのスピードコースで、レース時間は3時間もかからない。

 

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アップを兼ねて自走で会場入り。少し緊張感漂うピットだが、フォンが冗談を言ったりして場を和ませる。


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あ、ホテルに洗濯ネット置いて来ちゃった…の表情。

 

 


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スタート前、アベタカさんと譲さんは良く会話をしている。それを聞いていると少し緊張感が和らぐ。

 

 

 

総合上位勢が僅差で迎えたステージとだけあり、予測通りパレード直後から激しいアタック合戦が始まった。

 

しかも、1周回ごとにスプリントポイントと山岳ポイントが繰り返す為、その都度それぞれのポイントを取りに行く動きで活性化する。

 

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つまりはずっと速いままだ。

 

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流石のフォンはポジショニングが上手く、ハイスピードの中でも近くで走る場面が多かった。
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我々も今日は攻撃に参加する側としてレースを走ったが、逃げたいチームがほとんどで、容認される逃げは全くできない。

コースの特性上逃げづらいのも確かだが、それ以上にずっとハイペースだった。

 

 

ずーっとアタックの応戦が続き、気がつけば最終ラップへ突入していた。

 

今日は谷さんでステージを狙いつつあわよくば総合アップを目指すプラン。

 

逃げが決まらなかった以上は大集団での上りスプリントへ向けて谷さんのアシストをすることになる。

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最終周、近くにいたフォンや晴飛と協力して谷さんのポジションアップをした。

 

ゴール前500mあたりから上り坂になるレイアウト。

僕は上手く坂の入口で先頭に並ぶことができた。

 

この位置から上手く発射できれば…!

と後ろを振り返ると谷さんの姿が無く。

 

最後の混戦の最中ではぐれてしまったようだ。

 

次の手が無い以上、僕は脚を止めて邪魔にならないよう隅っこへ退避。

 

そのまま脚を止めてゴール。

 

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ここでは上りに入った順がほぼゴール順になるから、ちょっと悔しかった。

 

 

 

 

 

谷さんは集団ゴールで遅れを取らずに今日のステージを終え、総合の下落も無し。

 

今日の最低限の目標は達成。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしていよいよ東京へやって来た。

 

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毎度お馴染みのホテルだが、今回初めて東京タワー側では無い部屋に当たった。

 

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あ、こっち側はちっさくスカイツリーが見える。

 

 

 

東京シティに来ると、自然と尾崎豊の街路樹や、浜田省吾の東京なんかが脳内再生される。

 

道行く車も多彩で見ていて飽きない楽しい街だ。

 

 

いつか東京タワーを階段で上るデートがしたいのだが、僕に叶う日は来るのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

明日は最終日、東京ステージ。

 

悔いの残らないレースにしたい。

 

 

 

それではまた。

TOJ Stage.6 富士山

 

読んで字の如し。

 

今日の富士山ステージは須走5合目を目指す「ふじあざみライン」を駆け上がる11.4kmのヒルクライムステージ。

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11kmで1000m以上の標高差を駆け上がる。

当然、上れない選手は勝負に参加すらできない。

 

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今朝はあたりは少し曇っていたが、スタート地点からは富士山がくっきりと見えた。

 

最近「ヤマノススメ」を見たせいか、富士山に来るのがちょっと楽しみだったりした僕は、その姿を見て少しワクワクした。

 

 

とはいえ、僕らはここを自転車で上らなければならない。なんでやねん。

 

今日の主役は各チームのエース選手。

総合タイムが大きく変動するステージであるし、残る2ステージではタイム差がつきにくいことから、総合上位選手にとっては最も重要なステージだ。

 

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かく言う僕らは全く関係が無い。

1時間弱、頑張って踏み続ければ良いだけ。

期間中最もリラックスできるステージと言えよう。

 

 

とはいえ、のんびり上りすぎても足切りというものがあるわけで、まぁこれに関してはアベタカさんに抜かれなければ大丈夫というTOJに伝わる慣わしがあるので、そこだけ気をつけていれば問題ないのだが。

 

 

 

僕は昨日の疲れもあったし、念入りにウォームアップをして挑んだ。

 

 

スタートすると早速、神々の戦いが始まった。

頑張って踏んでるのにジリジリと離されていく。

最初の直線区間だけでもついていこうという考えが甘かった。

 

あっという間に先頭集団は見えなくなり、ポツリポツリとそれぞれのペースで上る選手達だけになる。
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ちょうど岡本さんとならんで「まぁ一緒に上りましょうよ」と声をかけられた辺りの写真。

譲さんとフォンもしばらく一緒に走った。

 

 


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しかしヒルクライムというのは自由に自分のペースで上るのが1番楽。

少し勾配が落ち着いてつづらおりが始まると、緩いところではそこそこ踏んで…を繰り返してマイペース走法に切り替えた。

 

久々の上り一本ステージだったからか、今まででは1番余裕を感じて上れていた気がする。

蛇行した時間も1番短かったはず…

 

 

一方で、僕がひーこら上っている間にもエース選手達の戦いに決着がついていた。


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谷さんは自己ベストの走りで12位!

総合順位もしっかり上げた。

 

 

 

 

僕はといえば…

 

 


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トップから10分以上遅れてこの顔である。

 

中腹までは調子良く上れていたが、流石に最後の方はキツい。

中途半端に踏みやめる気にもならなかったので最後まで頑張った。

 

ここ数年では1番速いタイムだったよ。

 

 

 

 

5合目から見上げた富士山。

 

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いつか登山してみたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

長く感じたTOJも残るは2ステージ。

最後までチームメイトと共に良い走りがしたい。

 

 

 

それではまた。

 

TOJ Stage.5 信州飯田

 

ついにこの日が来た。

 

期間中1番不安だった信州飯田ステージ。

 

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ハードな上りと下りが連続する難コース。

正直、苦手意識しかない。

 

コースの難易度もそうだが、過去2回このステージでリタイアしていることも原因だろう。

 

1度目は寒い雨の中、動かない身体でもがき苦しんだ末のリタイア。

2度目は序盤に落車し、その復帰途中にもう一度落車して、ボロボロになってリタイア。

 

 

去年は自分でもビックリするくらいに走れていたが、今年はレベルが違うしそれが自信になることは無い。

 

 

 

 

 

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スタート前。この日が1番不安が大きく、険しい表情をしている気がする。

 

 

監督が予想していた通り、1周目から上りがかなり速い。

幸いにも千切れるほどのペースでは無かった為、集団でクリアできた。

 

 

2周くらいハイペースが続いた。

毎回下りでは、このペースはいつまで続くのかな…とハラハラしながら次の上りに備えていた。

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今日は上りにびびってホイールは前後C36をセット。実はこの組み合わせは初めてだったが、スクルトゥーラとは相性が良いように感じた。

 

 

 

3周を終えようやく逃げが確定し、メイン集団のペースは落ち着いた。
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近くにいるチームメイトと常に固まりつつ、毎回上りでは谷さんの位置を気をつけて見ていた。

 

今日のプランとしては、チームで自分達から何かアクションを起こすことはせず、谷さんを総合タイムを落とさず富士山へ繋げることに専念。

 

このコースでは大したアシストが出来るわけではないが、有事の際にすぐに対応できるように近い位置で走ることは大前提として意識はしていた。


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ちょっとした癖というか習性というか…チームメイト時代から譲さんの走っている位置にはなんとなく安心感を覚えることから、レース中に単騎でいる譲さんを見つけるとつい無意識に近くを走ってしまうんです(トレインの中には入らないが)

自分もチームメイトにとってそんな存在になれたら良いな…なんて考えていたりします。

 

 

 

逃げが決まってからは大きな動きはなく、思っていたよりかは余裕を持って走れるペースで最終局面まで来た。

メイン集団には谷さん、フォン、晴飛、僕が残っていた。

 

流石にラスト1周の上りのペースはこの時の自分には厳しく、そこで遅れてしまいました。

幸い、晴飛が最後まで残ったので谷さんのアシストに徹してくれたようだ。

 

 

 

僕は最終周に同じタイミングで遅れた選手たちとゴールまで走る。

 

 

もう明日に備えてイージーに行こうと、そのグループの中でもペースが合ったトレンガヌの選手と2人でゴールまで共に走った。


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少し言葉を交わしただけだが、共に走った選手と今日の健闘を讃えあう。

 

 

 

 

今日の飯田→富士山の移動は期間中最長。

レース後も忙しなく後片付けに追われる。
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チームのアルバムに着替え途中の写真が混ざっていたので使ってみる。

 

すぐに着替えて、すぐに食べて、すぐに移動する。

 

 

ステージレースは色々と大変だ。

レース中もそうだが、レースが終わるとスタッフ陣の仕事(レース)が待っている。

長い移動からのその日の片付けや明日の準備等。

 

 

レースは選手だけでは成り立たないことがよく分かります。

 

日々感謝です。

 

 

 

 

 

さて。明日はいよいよ富士山ステージ。

僕には勝負することすら許されない鬼コース。

 

上り一本勝負となった今回、尚更アシストがどうこうできるコースでは無くなった。

 

なので僕は、総合争いをする谷さんに思いを馳せて懸命にゴールを目指すのみ。

 

 

 

 

 

頑張ろう。

 

それではまた。

TOJ Stage.4 美濃

 

 

8日間のツアーも今日で折り返し。

4日目の今日はTOJでは数少ないスプリンターステージ。

 

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距離こそ期間中最長だが、全体的にフラットで破壊力のある上りが無いうえ、総合勢にとっては明日から始まる重要なステージに備えたいと思う人が多い。

それ故にこのステージでは総合に絡む争いが起こらない為、スプリンターチームが活躍する。毎回集団スプリントの展開になるコースだ。

 

 

 

チームは僕での勝負を選択。

 

実はこれまで出場したTOJでは翌日の飯田ステージにビビって回復に努めたいと言い張って、勝負しに行ったことがありません。

とにかく余計なことをせず安全に走り、余裕があればスプリント絡んでみます…くらいのアバウトな感じでしかこのステージを走ったことが無い。

 

 

 

こうしてUCI規格のレースでエースを任され、勝負に挑める機会はこの先そう多くない僕にとって、数少ない貴重なチャンスだった。

 

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誰1人欠けることなくここまで来れているのは心強い。


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美濃ステージは"うだつのあがる町並み"をスタートする。

 

 

 

スタートすると、プラン通りにチームから逃げに送り込む。

3人用意していたが、ここはやはりアベタカさんだった。


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なんとしても逃げに乗るという強い意志とその実行力は毎度のことながら凄いと感じる。


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逃げにメンバーを送り込んだ我々は集団前方で固まる。


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長い周回の中で絶え間なく続くポジション争いは、終始堀さんと晴飛がアシストに徹して動いてくれた。

 

最終局面に備えるフォンと僕、そして安全にゴールするのが大前提の谷さんはその後ろで守られて走る。

 

 

逃げとの差は一時は4分以上に開いたが、残り3周を切ったあたりから、スプリント展開に持ち込みたいチームを筆頭にペースアップ。

 

どんどんと差が詰まる。

この間に集団内もピリピリとし始め、各チームのポジション争いが激化する。

 

 

 

ラスト1周、僕はフォンの背中を見失わないようにニコイチで走り、はぐれることなく順調に残り距離をこなしていった。

 

しかし、残り6kmを切った最後の上りの入口でフォンがパンク…

 

目の前で空気の抜ける音を聞いた時は絶望した。

 

 

 

無線でフォンのパンクを知った監督から晴飛に僕のサポートの指示が入った。

 

頂上のトンネルを抜け、長い下り区間で晴飛と上手く合流でき、ラスト1kmの直線へはそこまでポジションを落とさず入ることができた。

 

直線に入ってからは集団の隊列には入れていなかったが、晴飛が懸命に粘ってくれた。

1kmある直線で1枚だと流石に距離が長く、晴飛のリードアウトからもまだ少し距離があった。


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なんとか掻い潜って前を目指したが、ここから圧倒的パワーでまくっていける脚を僕は持っていない。


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晴飛に連れて行ってもらったポジションからほとんど上がれず10位。

 

改めて自分がスプリンターじゃあ無いことを見せつけられたこと、チームメイトのアシストをモノにできなかったことが悔しかった。

 

 

 

 

 

 

少し長めの車移動を経て飯田に来た。

 

過去2回、ここで降りてる飯田。

去年は国内チームだけで尚且つ初日だったからどうにかなったもの。

 

今年は本来のレベルで疲労を抱えての飯田なので不安しかない。


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細谷マッサーのマッサージと、伊藤超短波ルコアランを用いて筋肉の回復を促進する。

 

できる限りのことをして備えて、出来る限りの走りをしたい。

 

 

 

 

あ…でも今日推しの子の放送日だし…見てから寝ても大丈夫かな…

 

 

 

それではまた。