地元開催のレースへの思いは特別だ。
地元チームの選手としては、やっぱり良いところを見せたい。
昨日は見事にやられたレースだった。
だからこそ、今日は何としても結果を残したかった。
今朝のミーティングでは、やはり強豪ブリヂストンを相手にどうするか、という話し合いが中心だった。
僕もそんな彼らを相手に、単騎のスプリント勝負ではあまり自信がなかった。
そこを補うのがチームワークであり、作戦である。
前半は増田さんや譲さんを中心に、「勝ち逃げ」を狙う走りを、逃げが決まらなければ最後のスプリント勝負へ。
今日の展開は前半にアベタカさんを含む13名の逃げが決まり、僕らはコントロールチームの後ろで次の展開に備える形に。
僕の近くには常にチームメイトがいてくれて、僕は落ち着いてレースを走れた。
昨日のダメージはそれなりにあった。
謎の脇腹の痛みはあったし、腰も痛んだ。
一人で走っていたならば、早々に心が折れていたかもしれない。
けど、すぐそばにチームメイトがいて、みんなと一つの目標へ向かって走ると、自然と心強くなれた。
逃げが捕まり、いよいよ最終局面へ。
前へ枚数を揃えて出てくるトレインはブリヂストン、シマノ、ブリッツェンといったところ。
常にぶつかり合い。場所の取り合い。
奪い合い。
ラスト一周の集団内は生きた心地がしなかった。
ブリヂストンの鉄壁トレインを先頭に、他のチームがそこへ食らいつく形に。
ラスト一周に入ったところまでは増田さんが張り合ってくれて、ポジションをキープできた。
最後のヘアピンはブリヂストンを先頭に、その後ろにアベタカさん、龍さん、僕の順で並べた。
ここからは去年と変わりない展開だった。
そこからの最終ターンのアベタカさんのツッコミは凄かった。
ベストタイミングでブリヂストンのトレインに並び、コーナーでインを刺して先頭に飛び出した。
そこから今度は龍さんがキレキレのダッシュで僕を引っ張り最終ターンへ。
ここからは僕の役目だ。
チームメイト達に託された僕は、一番最初にゴールに飛び込めばいい。
ラインを過ぎるまで、勝利を確信できなかった。
ブリヂストンの選手は皆僕よりスプリント力のある選手達。
最後まで後ろが恐かった。
でも気がついたらポーズしてたんだ。
地元のファンやサポーターの方々の歓声を浴びながら勝利の心地よい気分に浸った。
チームメイトと勝利の喜びを分かち合う。
気持ちがいい。
鉄壁のブリヂストンを相手に、正直、自信を持てていなかったのは事実。
でも、チームメイトと共に、地元で勝ちたいという一つの目標へ向かって走って、勝利を掴めた。
よくやった
監督にそう言われて安心した。
僕が勝つときは、必ずその裏にチームメイトの力がある。
今日の勝利だって、チームメイトがいてくれて、僕を勝たせるために走ってくれたから。
そしてそれこそがロードレースの魅力だと思う。
信頼できるチームメイトのみんなに感謝です。
そして昨日も今日も、他チームより圧倒的に多い僕らへの応援が、気持ちを後押ししてくれた。
ありがとうございました。
ここで勝つこと。
昨年知った地元レースで勝利する喜び。
今年もまた味わえた。
去年よりも気持ちが良かった。
ただただ嬉しかった。
レース後は握手会を。
沢山の方がおめでとうと言ってくれました。
これだけの方が応援してくれた。
そして勝てた。
こんなに嬉しいことはない。
ちょっとだけ気が楽になったのを感じる。
やっぱりそれなりにプレッシャーはあったんだ。
今日はアニメ見て寝よう。
そうそう、今日僕はハンドルにオンボードカメラを装着して走っていました。
なので、僕を勝利に導いてくれたチームメイト達の活躍が見れるはずです。
いつ、どのような形でアップされるかは分かりませんが、お楽しみに。
それではまた。