オノデライダー戦記

ヴィクトワール広島所属プロロードレーサー小野寺玲のブログ。いつまでも自分らしく輝きたい僕の日常や活動を発信していきます。

こうなってみると悔しいものだ

 

 

2日間のTour of Binzhou は早くも今日が最終日。

 

 

僕は昨日逃げに乗ってボーナスタイムを稼いだおかげもあり、個人総合4位でスタートした。

 


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221kmの人生最長レース。

 

今日のスプリントポイントは98km地点に1回のみ。

 

今日はある意味ほとんどの選手に個人総合優勝の可能性があるレースであり、この1回を狙う選手がほとんどだと予想できた。

 

当然、僕もこれを取れれば優勝に大手をかけることができるため、狙っていくことになる。

 

そして着順も大きく影響することから、スプリントポイント&ゴールをどちらも狙って総合逆転を狙うことになった。

 


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相変わらず簡素な紹介でレースの幕開けが近づく。

 

 


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まさか自分が総合争いというものに参加するとは思わないものだから、スタート前は結構緊張していた。

 

 


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今日は日曜日ということもあってか、スタートフィニッシュ地点には地元の少年少女たちが観戦に駆けつけてくれていました。

 

自国チームはもちろん盛り上がっていますが、他国チームの僕らにも声援をかけてくれたのは嬉しかったなぁ。

 

 

 

小雨で少し肌寒い中レースがスタートする。

 

 

 

昨日のコースを途中まで逆走して、そのまま黄河沿いに出ると、レースは1周約90kmのビッグループに入る。
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最初の山岳ポイントとスプリントポイントに向けてアタック合戦が続く。

 

多くの選手に可能性がある日だった為、なかなか決定打がでないまま、ハイスピードな展開が続いた。

 

 

僕は総合の近い選手の動きをチェックしながら走る。

場合によってはスプリントポイントまで逃げが続く可能性もあるからかなり気をつけた。


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途中チラチラと視界に入る黄河

改めて見ると汚い…

栃木県の綺麗な川を見慣れてしまったせいでこの差に驚く。

 


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川沿いの対岸を大きく往復するビッグループは単調な景色が続いた。

雨の中、ハイスピードな集団内で競り合いながら走る。

 

集中力を試される。

 

 

山岳ポイントを前にして、ビッグループを折り返す前に逃げが決まる。


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アベタカさんを含む4人の逃げ。

ここにポイントを取られて総合上位勢に影響する選手がいなかったことで容認された。

 

 

 

差は最大3分ほどにまで広がり、僕の第1ミッションでもあったスプリントポイントも競り合うこと無く通過した。

 

 

この間メイン集団は中国チーム勢が完全コントロール

リーダージャージ二枚を持っているだけあって気合が入っていたように見える。

 

 

逃げは2度目ビッグループに入ったあとも続き、2度の山岳ポイントは逃げの選手が獲得した。

 

2度目の山岳ポイントを前にアベタカさんがドロップして集団に戻った。

 

いよいよビッグループも終わりに近づき、集団スプリントの体勢になってきた。

 

集団にはフォン、谷さん、僕の3人が残り、最後の局面を迎える。

 

 

スピード勝負になってくると、フォンとのニコイチ体制でポジションをキープする。

 

流石に頼もしい捌き方だ。

 

昨日同様のコースに戻り、ラスト1キロ。

 

フォンとのペアは崩れないまま最後の直線。 

かなりの混戦状態になり、集団中央に位置していた我々は右往左往する選手の中を掻い潜りながらスプリントすることになってしまった。

 

結果、埋もれて着争いに参加できず、7位フィニッシュ。

 

今日は補給もしっかり成功し、身体が動く状態で挑めただけに、悔しかった。

 

すぐ目の前に総合優勝があったと思うと尚更悔しく思う。


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中国の路面はとても汚かった。

帰ってきた選手は皆変色していた。


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僕も真っ先にうがいをして鼻をかみ、耳の穴をタオルで拭った。

 

この距離のレースだがレース時間は5時間もかかっていない。

なかなか体験できない平坦レースだった。

 

 

 

 

 

 

 

初めて総合優勝が見える位置でレースできたことはとても貴重な経験でした。

僕の可能性のためにチームメイトみんなでアシストしてくれたことにも感謝しています。

 

 

 

 

時期と土地柄、あまり気が乗らなかった中国遠征でしたが、収穫はあったしすごく悔しい思いもできました。

 

食に関しては何一つ良い思い出は残りませんでしたが、明日無事に帰れれば良い遠征だったと思えそうです。

 

 

 

 

 

情報が少ない中、2日間沢山の応援ありがとうございました! 

 

 

明日は午前3時半にホテルを経ち、帰路につきます。

無事に帰れますように。

 

 

 

 

それではまた。