久々のJプロツアーは、初開催となるステージ、東広島ロードレースでした。
広島大学構内の道を使った1周5.5kmのコースを17周回。
ラスト2km地点に1km弱の地味に速いから結構キツイ上りを含んでいるコースでした。
このレースは、具体的なプランは立てずに挑みました。
しかし、ちゃんと選手それぞれに役割は与えられていました。
今日のメンバーでこのコースでの勝負で有利となるのは篤志か譲さん。
その2人を後半の勝負に残す為の走りをすることが、僕を含めたその他4人に与えられた役割です。
しかしながら、まだ初めてのコースで展開が読めなかった為、前半から逃げに乗ってそのままGOの場合には、逃げ切りでの勝負も視野に入れていました。
レースは久々の晴れの中、30度を超える蒸し暑さの中でスタート。
僕は逃げにトライしたかった。
前半役として逃げに乗り、チームに有利な展開を作りたかった。
スタート直後からアタック合戦は始まる。
はやくも決まりそうな逃げにアベタカさんが乗った。
中途半端な距離が空き、僕は躊躇した。
うち以外のチームは複数人乗せている逃げをアベタカさん一人で行かせて良いものだろうか。
そう思っていると、メイン集団からジャンプを試みる選手がアタック。
これはチャンスだと便乗して前を追い、合流して15名程の大きめな逃げ集団になりました。
暑さの中、前半から結構踏んでかなりキツかった。
しかも逃げの人数を絞りたい為か、毎周回上りでアタックがかかる。
上りでバラバラになりかけては下りで纏まり…の繰り返し。
そんな中、逃げグループ内でアベタカさんが落車。
他の有力チームが複数人いる逃げグループの中に僕が単騎になってしまった。
常にアタック合戦が起きている逃げグループ。
代わり番こにアタックする敵チームの動きに、毎回気をつけて単独で反応しなくてはならない辛さと言ったら…泣
次第にグループ内の選手も人数が絞られていく。
戦略上メインに戻る選手もいれば、上りで遅れる選手も。
コースの構造上、メイン集団とすれ違う区間がある。
そこでチームメイトの様子を伺う限り、BSのコントロールでその後ろに足を使わず陣取っているように見えた。
僕が逃げから溢れれば、チームメイトは前を引かざるを得なくなる。
ただでさえ人数が少ない現状で、僕にできる最善策はと考え、出来る限り長く逃げ続けることだと僕は判断した。
なので頑張って耐えてました。
脚もすごく疲れてきたけれど、意外と良く動いてくれた。
レースも終盤になり、いよいよ逃げグループも崩壊しかけてきて、メインとの差もジワジワと縮んで来た頃。
いよいよ逃げの仕事も終わりかと思っていると、右京の選手がアタックを仕掛けた。
まだ行くのかよ…
と思いつつもなんとかチェックして追いつく。
それから上り区間で踏んでいると、僕が少し先行する形になっていた。
あれ、逃げの最後の生き残りは僕です?
考えている時間もない。
頂上から独走モードに切り替えた。
レースの展開的にはもう捕まっても良かったのだと思う。
なのでここからは自分自身へのトライだ。
逃げからの追い討ちアタックなんてした事が無い。
新しい自分の可能性へのトライ。
一人で勝手に熱くなっていた。
気温も暑い。
単独逃げは熱い。アツイ。
観衆の声援や視線を独り占めできる優越感。
これが好きだができる機会などそう訪れない。
だから尽きるまで頑張ってみることにした。
小森さんのカメラも独り占めできる。笑
途中、集団から飛び出した選手と合流したりもしたが、いよいよラスト2周を迎える前に吸収。
僕のトライはここで終了。
集団になんとかしがみつくのが精一杯だ。
前ではチームメイト達が頑張っている。
後は頼みました…と彼らの背中を見送りながら千切れました。
その願いが届いたのか、ゴールに戻ってくると篤志が優勝しているじゃあないか!
しかも、僕が昨晩イメージした篤志の勝ち方そのもの!
ラストの上りでアタックを仕掛け、そのまま独走で下ってゴール。
見事にそのままだ。
こりゃ嬉しいだろう。
アシストとして走って、その自分の働きが功を成して勝利に結びついたとしたなら、それこそ自分が勝ったかのように嬉しいものです。
そして有り難い事に、僕は今回初めて敢闘賞を頂きました。
予期せぬ展開で準備も何も無かったですが、久々のポディウムポーズを決めてきました。
今日はみんなで良いレースができたと思います。
さて。結構疲れちゃったけど明日もあるんだった。
明日は広島クリテリウム。
明日もみんなで良いレースができるよう頑張ります。
今日も沢山の応援ありがとうございました!
明日もよろしくお願い致します。
それではまた。