JCL (ジャパンサイクルリーグ)の最終戦、那須塩原クリテリウムが昨日、那須塩原駅前を舞台に開催されました。
駅前大通りを使った一周1.8kmの周回コースを25周回する45kmのクリテリウム。
土曜日の大田原ロードレースから無制限の有観客開催となり、アクセス良好かつ自転車が熱い栃木県という要素も揃い、JCL全10戦(+2戦)の最後を締め括るには相応しい舞台が整った。
クリテリウムとなれば、僕が勝負を担う事になる。
今シーズンはチームメイトのおかげもあり、クリテリウムでは2勝を挙げることができていたので、この最後のクリテリウムでも勝って、良い締めくくりをしようと挑みました。
このブルージャージ(スプリントポイント総合トップ)を着るのも今日が最後。
ここまで着続けたジャージを最後の最後で失いたくは無かったので、そういった意味でもこのレースは何としても落としたく無かった。
このコースはこれまでの開催でもかなりのサバイバルレースとなる、厳しいコース。
その特性上、集団スプリントになる展開は無かった。
それを知ってか、序盤から各チームが激しいアタック合戦を繰り広げる。
しかし決定打が無いままレースは折り返しを迎える。
アタック合戦が落ち着き始める頃合いを狙って真っ先に動いたのがキナン。
キナンは集団先頭を全員で抑え、主導権を握る。
本来なら我々ブリッツェンがやりたかったコントロールだが、先手を取られてしまう。
我々は僕のスプリント勝負一本で挑むプランだったので、キナンがコントロールを始めた段階で前を取れなかったのはかなり痛手だった。
我々はこの段階で既に枚数を失っていて、コントロールチームの後ろを取ることもできず、キナン→スパークル→右京→ブリッツェンの順でトレインが形成され、終盤にかけて集団に残るチームもほぼその4チームのみとなった。
終盤では増田さんとアベタカさんと僕の3人に。
アベタカさんは不調ながら粘ってくれましたが、やはり他チームとの枚数差を埋めることはなかなか難しい。
最終ラップでアベタカさんを先頭にポジションアップを開始。
既に集団の人数も減っており、ほぼ小集団スプリントバトルの形相だった。
枚数を残しているキナンとスパークルは上手く立ち回っており、増田さんと2人になった僕はその隙を掻い潜るように走る。
番手がシャッフルされながら最終ターンへ。
上手く捌きながら何とか前が見える番手を確保しに行く。
ちょうど立ち上がりから少ししたところで、スパークル沢田選手の番手につく。
僕は先に仕掛けるしか勝機は無いと思い、残り200mくらいだったか、スプリントを開始する。
この瞬間、レース前にリピートして聴いていたLiSAの往けが脳内再生された。
往け!と言われた気がした。
しかしそれを見ていたか、合わせるように沢田選手もスプリントを開始。
僅かに先行される形で並んで競り合うが、その差を縮める事ができない。
各チームのスプリンターが競り合ったガチンコスプリントバトルは沢田選手が勝利。
僕は2位となった。
ん〜悔しい!!
だけどなんだろうこの清々しさは。
もちろん、この瞬間オフシーズンに入ったということもあると思うが、それ以上に今シーズンを共に戦ったライバルと良いバトルが、それも沢山の観客がいる中で出来たからだろう。
ここまで多くのクリテリウムで競り合ったキナンの中島選手、そしてお互い落車などがあってなかなか直接対決が叶わなかった沢田選手とのスプリント勝負。
最終戦に相応しい舞台で、その舞台に相応しい選手が揃って勝負した。
これだけでなんだか楽しかった。
そう、楽しかったのだ。
地元栃木県で勝てなかった悔しさはもちろんあるが、良いバトルをして締め括れたことに僕は満足だ。
この日はシャンパンファイトならぬ牛乳ファイト!?と思わせての乾杯。
栃木県酪農業協同組合様提供の美味しいとちらく牛乳を3人でガブ飲み。
なんかインディっぽい!!笑
3人で健闘を讃え合いました。
そして年間総合表彰へ。
僕は年間スプリントポイントトップの証、ブルージャージを獲得しました。
スプリントレースのエースを担い、戦ってきた副産物として獲得できたジャージだが、U23のホワイトジャージ以来の獲得だったので、この結果は素直に嬉しい。
そして!!
チームの年間総合優勝も達成!!
JCLでは獲得ポイントでは無く、チームの優勝回数で年間総合優勝が決まります。
多くの勝利をこのチームで獲得出来たことを嬉しく思います。
今年から始まったJCLジャパンサイクルリーグ。
コロナ禍でも沢山の人たちの努力のおかげで素晴らしいレースを走ってこれました。
日本の悪しき文化、クローズドサーキットでの周回レースに囚われず、新しい公道レースを作ってくれている姿勢には大いに感謝しています。
そして「見せる」ことに重きを置いて、中継映像も国内ロードレースでは過去最高レベルで配信してくれたことも、大変嬉しく思います。
沢山の人に見てもらえることで初めて我々に価値が生まれるので、こうした取り組みは本来無くてはならないものなのです。
大会運営に尽力された皆様、ありがとうございました!
そして、
この1年間を通して応援、サポートして下さったファンやスポンサーの皆様、ありがとうございました!!
僕個人の目標の達成は叶いませんでしたが、チームの目標は達成!
シーズンを通して自分自身の成長も感じられたシーズンでした。
ありがとうございました!
さて。
さてさて。
いよいよ待ちに待ったオフシーズンの幕開けです。
しばらくはトレーニングから離れて、好き勝手にやりたかったことを消化していくつもりです。
その一環で、大分で勝った際に頂いたJAL国内線航空券で旅をしようと思っているのですが、その行先に悩んでいます。
国内に限定し、皆さんのここオススメです!という場所があればぜひ教えて下さい!
「オノデライダーオフの1人旅」の行先大募集!!
それではまた。